-場所の象徴を空間の拠り所に-
岡山市東区において4 人家族のための住宅の設計を行った。 周辺には田園が広がり、特に北側において地域の象徴でもある芥子山への眺望が得られる場所をクライアントは敷地として選んだ。クライアントからの要望は、生活において利便性という価値観だけではなく、郊外ならではの場所としての魅力を活かした空間を作ることであった。
建築は平屋として計画した。LDK を一室として景観への眺望を獲得できる北側に向け建物の中心に配置し、その周りに個室やテラス、 水回りを配置した整形な平面計画とした。生活の基点となる LDK には、周辺の環境へ繋がっていくように北側に間口 3.93m の開口部を設けた。 またリビングに隣接して、北側の景観が眺められるテラスを計画する事で、ロケーションの魅力を感じながら行う屋外でのアクティビティにも配慮した。
LDKは室内に得られる採光は北側からの間接光となるめ、照明計画はタスク・アンビエント照明とする事で、北側からの間接光としての自然採光と人工照明を調整し、落ち着いた室内環境とすることを目指した。また、順光として北側の景観が室内からよく感じられ、外部とつながり、終わりのない連続的な空間が広がるよう配慮した。